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Researching and Sharing Chinese Motor Three-Wheeler

中国嘉陵:JH150ZK

http://www.jialing.com.cn/Portals/8/BatchImagesThumb/2014/1020/635494233220972051.jpg
JH150ZK_产品世界_货三轮_中国嘉陵工业股份有限公司(集团)
今回はちょっと趣向を変えて。というのも実は中国バイクメーカーのビッグ3*1、济南轻骑(済南軽騎)・江苏宗申(江蘇宗申)・中国嘉陵について三輪乗用車のモデルを有するか期待して調べたところ、3社から唯一このモデルしか検出されなかったという「結果」なのである。たぶんオートバイや原付、特殊二輪車などで業績がよく、この手の三輪乗用車は製造や販売から撤退したものと思われる。もしかすると中古車売買網などで上記3社製の三輪乗用車をみかけることがあるかもしれない。ただ現在3社の公式HPで販売車種として公開されていない以上、製造元の裏付をとれないので確信をもってモデル紹介できないということだ(旧式なら良いが、虚偽情報ということもありうる)。そういうモデルについては改めて紹介方法を検討したい。

JH150ZKは縦列乗車、3人乗り。左右どちらのドアを開けても乗降できる。また前輪はほぼ剥き出しで、オートバイに乗車部分だけ覆いをつけたような格好だ。丸ハンドルかバイクハンドルかは画像では判別できないし、過去の目撃記憶でも定かではない。前部に運転席と助手席の2座席確保を一条件とするモデル収集のコンセプトとは異なり、個人的にも熱烈に欲しいと思う型ではないが、日本人の好みも人それぞれだと思うので紹介する。
そういえば、昔の日本のオート三輪はこのように前輪がほぼ剥き出しで支柱(フォーク)とともにボディから突き出している。ところが現在中国で走る三輪トラックの多くは日本のほど露わでなく内側に収まっている感じがする。ボンネットバスやボンネットトラックの減少に伴い、三輪もできるだけ前方に突出しない工夫がなされたと思われる。この前輪収納能力は三輪自動車を使い続け発展させてきた年数によるものかなと。その延長上にこれまで紹介してきたような三輪乗用車の丸っこいボディに前輪がすっかり綺麗に収まった姿がある。日本で唯一製造された三輪乗用車、ダイハツのBeeなんか前輪を覆うのにボンネットが思いっきり飛び出してしまっている。日本も戦後20年くらいオート三輪を成熟させたけれど、美的完成度は今の中国には敵わないと思う。
このタイプのモデルは河南省杞県でよく見た。周辺集落への乗合タクシーとして使われていた。すでに三輪乗用車には興味を抱いていたが、やはり率直に不恰好な奴だと思った。これは嘉陵製だったのか、と今になって知る。

スペック:中国嘉陵JH150ZK
全長,全幅,全高(mm) 2950,1300,1780
ホイールベース(mm) 2080
最低地上高(mm) 150
車両重量(kg) 395
乗車定員(人) 3
排気量(cc) 149.5
定格出力(kW) 7.5

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メーカー情報

社名:中国嘉陵工业股份有限公司(集团)
   China Jialing Industrial Co., Ltd. (Group)
   中国嘉陵工業株式有限公司(グループ)
所在地:重庆市璧山县
    Chongqing Bishan
    重慶市璧山県
Website:http://www.jialing.com.cn/  【中・英など】

重慶市の略称は「渝(yu)」であるが、これは市内を東西に流れ長江にそそぐ嘉陵江の古い名「渝水」から取られている。この企業がいかに重慶と深い縁があるかが分かる。

*1:留学中から三輪乗用車を調べ始めたころはそう思っていた。現在はだいぶ異なると思う