日本製三輪自動車の華
日本の本格的な三輪乗用車はダイハツのBeeしかないといわれる。が、貨物自動車まで含めれば、コンパクトかつ有能な国産三輪車、ミゼットの存在を忘れてはならない。このミゼットMP4は、丸ハンドルで前部座席を2つ確保した三輪自動車として、日本が海外に誇ることのできる車。そして、大多数の日本人が知らない間に、その洗練された形を現在に至るまで活用し発展させてきた中国と、三輪文化を共有するためのカギとなる車。
中国式三輪乗用車を受け入れるのに、われわれ日本人は決してゼロから始めるのではない。かつて同様のものを開発していた記憶を呼び戻し、価値を見直すだけなのだ。
とある自動車整備工場の片隅に打ち捨てられたミゼットMP4。荷台部分はシャーシしか残っていないが、考えようによっては後部座席を付けて乗用車に改造できるかもしれない。
撮影の数日後、この車は処分された模様です。