I Will Get Them

Researching and Sharing Chinese Motor Three-Wheeler

重庆双庆:SQ200ZK-2B

はじめに、先月のアモイ旅行に際して行った、中国南部における三輪乗用車活用状況調査を結果報告。これはかなり残念な結果だったといってよい。本来は帰国直後に収集した画像を公開して5月の記事投稿に間に合わせる腹づもりだったが、一枚も撮れなかった。广东(広東,Guangdong)省深圳(Shenzhen)、福建省厦门(アモイ,Xiamen)・漳州(Zhangzhou)各市内、および同省南靖县(南靖県,Nanjing)の山村地区を車窓などから丹念に観察したものの、理想的な三輪乗用車は一台も確認できなかった。タクシーに使われている電動リキシャやいわゆるオート三輪型トラックは、華北地域とほぼ同じ割合で見受けられた。しかし、全封闭(Closed)タイプに関しては完全に期待を裏切られた。唯一、ミニバン(軽ワゴン)型を1台漳州市内で見かけたきりだ。まだ旅も半ばで、今後のさらなる遭遇に希望をもっていたため写真に収めなかったことを、今になって後悔している。それとほぼ同型のモデルが以下に紹介するSQ200ZK-2Bだ。

http://www.cn357.com/ud/batchimg/org/256/p61565150.jpg
双庆_SQ200ZK-2B_正三轮摩托车_汽车公告_商车网

企业大全列表页
リアや内装の画像。スペックの一部に下表の数値と異なる箇所がある。上の画像では前部2座席が疑わしく思えるが、こちらで見ると狭そうながら確保できていることが分かる。

個人的感触として、ワゴン(面包车)型三輪乗用車の中では普及しているほうだと思う。実はメーカーの「重庆双庆(重慶双慶)」自体は既知で、別のモデル紹介を留保していた。比較的大手のバイクメーカーとみられ、ウェブサイトでは豊富な二輪車製品を公開している。三輪車については公式HP上では小型特殊車両をふくめ数点だが、百度で「双庆」あるいは「双庆牌(ブランド)」などと検索すればゾロゾロ溢れ出てくる。このことから、偽物も含め庶民の間では古くから馴染み深いブランドであることが推測される。今回福建省で目撃した車も、概ねこれに相違ないと確信できる。ちなみに、私がはじめて重庆双庆に接しHPを閲覧したころは、このSQ200ZK-2Bも製品一覧に掲載されスペックが公開されていた。型番はこれとは少し異なったように思う。現在は観光地などで活用されるオープンバスにリニューアルされたモデルが新製品ページへのバナーに使われているだけだ。オートバイ産業に比重が移り、いずれはホンダやヤマハと肩を並べる企業へ成長するために、踏み台としてきた三輪車部門がスッと切り離されていくようにも感じられる。せっかく築いたブランドなのだから、三輪車とくに全封闭(Closed)タイプの開発も持続してほしいと願う。

数値だけを比較すれば、前回取り上げた小型乗用車山东蒙德传奇M2より一回り小さく、同じワゴン(面包车)型の泰兴三迪SAD650ZK-4A? / SAD800ZK-2江苏三迪SD650ZK-4とは親子みたいな差がつくと思われる。ワゴンのくせに見劣りするかもしれないが、逆に考えれば、ワゴン車でもコンパクトを追求できるんだなと。今まで理想形といえば传奇M2や富路FLA1といった小型車・軽乗用車であったが、この形も案外悪くない。それに、近年の車はバカに大柄で車幅もあって生活道路には威圧感が大きい、とか、一昔前・ふた昔前のサイズが恋しい、と考えている世代にはこのモデルは受容されるかもしれない。個人的には、今ものすごく自分の車が欲しくて、もし手に入れるならハイゼットミニキャブバンのような軽ワゴンだと考えているので、完全に自分の欲求と合致している。今回まさに出会うべくして出会ったのかもしれんね。

スペック:重庆双庆SQ200ZK-2B
全長,全幅,全高(mm) 3010,1350,1710
ホイールベース(mm) 2120
トレッド(mm) 1140
排気量(㏄) 197
車両総重量(kg) 725
車両重量(kg) 530
最高速度(km/h) 55
乗車定員(人) 3
定格出力(kw) 10.5

随時編集

メーカー情報

社名:重庆双庆产业集团有限公司(旧称:重庆双庆机电有限公司)
   ChongQing Hijoy Industry Co., Ltd.
   重慶双慶産業集団有限公司
所在地:重庆市渝北空港工业园区
    Chongqing Yubei
    重慶市渝北空港工業園区
Website:http://www.hijoymotor.com/【中・英・仏・露・西】